Leicaと私 その1

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     発症


Posted May 02,2017



 

私は病気もちである。病名はライカ病。不治の病といわれる難病である。私がライカウィルスに侵されたのは何時だったのか。思い返してみるに、カメラなんぞにまったく興味のなかった私が、ふとしたことからカメラを買ったのは2008年。当時はカメラにのめり込む事もなく、C 社のカメラで自作料理の写真なんぞを撮って喜んでいただけである。

そうして時が過ぎた2011年2月、私はライカと運命的に出会うことになる。カメラマガジン14号のMy favorite Leica lenses と題されたセイケ・トミオさんの写真と記事なのだが、実は、そのずっと前から、ライカウィルスは私の中で潜伏していたように思う。
テレビで時々見ていた「ちびまるこちゃん」に登場するカメラ好きの穂波真太郎、通称たまちゃんのお父さんが持っているのがライカというのは有名な話だが、いま思えば、たまたま私がちびまるこちゃんを見た一瞬を逃さず、ライカウィルスは私の脳に入り込み、その時が来るのを密かに待っていたのだ。そして2011年、セイケさんの記事を見た瞬間、潜伏していたライカウィルスは目覚め、増殖を開始したのである。
その後、ライカウィルスは日々増殖を続け、ライカで撮られた写真をカメラ雑誌で見るたびにウィルスは倍増。私は夜な夜なライカの夢にうなされるようになる。ライカ病の発症、ステージ1の状態である。
一旦ライカ病が発症すると、最新の近代医学をもってしても症状を抑えることはできない。ステージ1の状態は、ライカを買わない限り治まらないのである。かくして我慢の限界を超えた2012年の1月、中古カメラ屋でライカを物色していた私は、「お正月セールで5千円値引きしますよ。」という店主のダミ声が、その時はまるで天使のささやきのように聞こえ、キャッシュカードを握りしめていた手は、一瞬にしてその力を失ったのであった。(次回に続く)